【京都本店】「アートスペース福寿園」にて、『茶木化蝶 -ちゃのきちょうとなる-』が開催中

茶の文化を軸に展開するギャラリー「アートスペース福寿園」。第四回はアーティスト・新野洋氏による個展が開催中です。お茶を飲みながらアートを楽しみ、茶文化を見つめなおしていただく機会となれば幸いです。
新野洋 個展『茶木化蝶 -ちゃのきちょうとなる-』

作家新野洋は、茶の産地として知られる京都府山城南部を拠点とするアーティストです。これまで植物や動物の骨など、自然が生み出す造形に着目し作品を制作。国内外で発表し続けています。
本展では、山城南部の茶花や周辺に生息する生物たちをテーマとし、自然を観察するところから生まれたリアルかつファンタジックともいえる立体造形や、昆虫をモチーフとした「いきもの」たちの作品を展開いたします。
ひとつひとつ形の異なる葉や極小のおしべまで、合成樹脂で忠実に複製し着色。それらをパーツとし組み立てられた作品は、自然が生み出す造形の美をあらためて確認できるとともに、茶の産地ならではの生態系や自然の摂理、神秘までを想像させる機会となるでしょう。

加えて今回、作品とともに、この土地でかつて使用されていた茶筒など、山城南部の歴史文化を纏った古道具と合わせての展示は新たな試みとなります。

「私たちが意識せず、目を向けない場所にもたくさんの物語が存在し、同じように時間が流れている」。そう新野氏が語るように、茶畑のミクロな世界、そして山城南部の文化歴史を起点とした創作は驚きと発見、そしてイマジネーションを喚起させる機会となるはずです。
春の訪れに、新野氏ならではの角度で自然の調和を再構築する、瑞々しいクリエーションをぜひご高覧くださいませ。
開催期間:2025年6月1日まで。

アーティスト・新野 洋

1979年、京都で生まれ、自然豊かな環境で育ち、生物(特に昆虫)に興味を抱く。2003年、京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)洋画科を卒業する。恩師の影響でオーストリア、ウィーンへ留学。2004年よりウィーン美術アカデミー(Akademie der bildenden Künste Wien)で学ぶ。在学中、平面から立体表現へと移行する。2008年、同学で修士号取得。2010年、帰国。 2012年より京都府南部の自然豊かな山間部を拠点に制作活動を続けている。
開催概要
アートスペース福寿園(Art Space FUKUJUEN)
京都市下京区四条通富小路角 福寿園京都館(京都本店) 7階
050-3177-3920
営業時間:木曜日~日曜日 11:00~17:30